責任を引き寄せる
コーチ21のCTPクラスのモジュールにこんなフレーズがあります。
企業組織においてゴール、望ましい状態と現状との間に大きなギャップがある場合、社内では
「会社の体質に問題があるんだ」「部下の能力が低いから」「なんでかねー」
などの会話が飛び交っていることが多いのではないでしょうか。
まるで他人事のように会社の数字が伸びない原因を自分とは切り離された外の方にあるのだと言っているうちは
その人が新しい行動を起こすことはありません。
コーチには、今の状態はクライアント自らが起こしたものであり、これからの未来もクライアント自身が作っていくのだと
実感させるスキルが求められます。
そのためにはクライアントに
多面的な視点を与えることが役に立ちます。
以前、ある中小企業の社長さんをコーチングしたことがあります。
仮にAさんとしておきます。
Aさんいわく、「管理職に自分の言うことを全く効かない奴がいる。最近若い人間を採用してもすぐに辞めてしまう。
あいつがチームの和を乱しているからだ!全部あいつが悪い」
不満の言葉が次々と出てきます。
そしてコーチである私が投げかけた質問は
「新入社員が会社に定着しない原因の一翼を社長であるあなたが担っているとしたら、
それはどんな部分だと思いますか?」
その時、Aさんは初めムッとした表情になりましたが、すぐに何かに気づいたようでした。
この時のセッションでAさんは社長である自分に責任を引き寄せることが出来るようになり、